甲子園が割れた日

「甲子園が割れた日~松井秀喜5連続敬遠の真実」中村計 新潮文庫

読みました。ツタヤでおすすめ棚に乗っかってたので、買っちまった。
えーと、まあ、キャプテンの青葉学院や青葉部長のこと、少しでも理解につながるかなあ~と思って。
以前、青葉語りで→こちら、谷口も時と場合によってはファウル作戦ぐらいやると思う、って書いたけど、
・・・・やっぱり当たっているような気がする。


この本、最初はちと読むのしんどいです。
著者の思い込みからはじまり、それが打ち砕かれて真実が見えてくるまで、著者のちょっとした失望と拒否反応と付き合わねばならないので。でも、途中から面白くなってくるので、ちいと辛抱して下さい。
星稜対明徳義塾の松井連続5敬遠、世論は激しく勝者明徳を非難し、明徳の選手がつぶやいたとされる「甲子園になんかこなければよかった」
浪人生だった著者は、心に決める。
「俺なら分かってやれる。10年後、彼らに会いにいこう」

星稜サイド
能力以上の伝説にされてしまうことで、自分自身の「伝説」に追いつくこと、超えることを自分に科してきたメジャーリーガー松井。
敬遠のあと、打てなかったことで、負い目を抱えて生きて来た5番打者月岩。
監督であると同時に、もっとも松井のファンであったがために、冷静なコメントのできなかった山下監督。
そしてまた「高校野球」は「教育」だという視点からの立場。それはかつて対箕島戦延長18回などをこえてきた、ひたむきな野球、燃焼感を求める気持ちでもあったのかもしれない。

明徳義塾サイド
全寮制、野球付けの日々、馬淵監督に心酔する運命共同体。
監督のカリスマと信頼を掴む言葉「おれは、お前らと心中するつもりでやる」。
事実上エースながら、本来はピッチャーじゃないから、と割り切る野手出身の河野。敬遠は屈辱でもなんでもない。逆にそう割り切れることが彼の強さ。
ナイン達、監督を信じきっていたから、勝つために純粋であったから。
5敬遠について聞かれると、必ず馬淵監督はこう答える。「一生の誇りだと思っています」潔さ。
あの作戦を否定することは、自分の生き様を否定することになるから。

著者は書く。
~どちらの高校も、野球観は透明だった。
違いの背景にあったもの、それは野球に純粋だったのか、勝負に純粋だったのか、の違いだった。~


多分ねえ、キャプテンの世界とまた重ねるけど。
和合の監督は山下監督なんだろうね。
馬淵監督は、やはり青葉部長とすごく重なる。私学だから、勝たなきゃならないから、だけじゃない、信念。
青葉のお父さんだからねえ。
でもねえ、もし佐野が明徳の立場だったら、佐野は敬遠出来ないと思うよ。
佐野はピッチャーで、ホントのエースだから。
近藤もできないだろう。
この本でインタビューを受けた各校のエース達(例:1955年浪華商業対桐生高校、敬遠策に首を振ってホームランで敗戦)が、自分ならプライドがあるから敬遠しない、と答え、一方で捕手は、敬遠させていればあいつを勝たせてやれたのに、と悔やむように。
谷口なら、イガラシなら、と考える。
青葉の薫陶を受けた谷口も、「半ちゃん」で結構シビアな采配ふるったイガラシも、勝負に純粋なのかもしれない,5敬遠やるかもしれない、とも思う。一方で、「なりふり構わねえんだから」とつぶやける、中学野球の野球に純粋で熱血な正義感溢れる部分もあって、さて、どうだろう。
そして指揮官としてイガラシ敬遠策をだしながら最後ぐらいは勝負したいと笑った井口の投手魂も、彼らしいなあと思った。










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No title

こんにちは~^^ あついですねえ
谷口くん1年生時の東実戦や「おれをダウンさせるにはあと千球は」の台詞にみられるように、イガラシくんも谷口くんも勝つためならファールorバント責めくらいはするだろうし、逆の(投手の)立場だったら自分も受けてたつと思うのですが、全打席敬遠というとどうかなあと思います。谷口くんが采配してて、いぐちんが投げてたとして、青葉の佐野ポジションでいぐちんが勝負したいと言ったら…谷口くんは「勝負してこい」と言う気がしてます。青葉の監督と同様に、ですね^^(<思いこみ)

Re.

>夏風さん
ある意味正解、ですよ♪
明徳の河野と同様に、投手というポジションに谷口もイガラシもあまりこだわりないと思えるので、本人達がマウンドに立っていて指揮官にそう指示されたなら、自分の技量と相手の能力天秤にかけて納得すれば5連続敬遠ぐらいやりそうだと思うのよ。一方で、彼らが指揮官だった場合は、人間を見ることに長けている2人のことだから、夏風さんの言うように井口には勝負させるでしょうね。明徳の馬淵監督も、他の代のエース(プロに行った方数名)だったら勝負していたと言ってるんですよね、そこは。ピッチャーの能力だけじゃなく、やはり気性もあるのでしょう。
プロフィール

雪うさぎ

Author:雪うさぎ
雪うさぎ:男の子2人の母ちゃん。ちばあきお、キャプテン、プレイボール大好き。
息子:兄ちゃん・俺様。浪人終了、春から大学生です。
   弟(ちび)・いじられ体質。春から高校生。

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